Ruby会議2009 2, 3日目
2009 年 7 月 21 日
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引き続き2, 3日目。
1.8のメンテナの卜部さんが、現状と今後について説明してくださいました。
- 1.8.5
- 終了済み
- 1.8.6
- 1.8.7を使いたくないという人もいるそうで、メンテが必要な状況。Engine Yardの方がやっている。
- 1.8.7
- 最近のコミットのうち1/3がバグ修正。
- いつまでメンテするかはなんともいえない。
- 1.8.8
- 1.9への移行ギャップを少なくしたいという意図がある。
- 以下のようなコードがパースエラーにならないようにしたい。
if RUBY_VERSION >= "1.9.0" # code for 1.9 else # code for 1.8 end
- 1.8.9
- ありません。1.9使ってください。
続いてYuguiさんが1.9について説明。
- 1.9.1
- p243リリースする。
- 1.9.2
- プレビューリリースする。
- 仕様に対する要望があれば今のうちに。
- 機能としては地味だが、1.9のgrand designは固まった。as better 1.9.1.
ruby1.9自体は安定してきているので、どんどん移行してほしいとのこと。
大井 宏友氏「Railsサイト安定運用の心構え ~8つのサービスから学ぶ」
Xen上でRailsを運用してますよ、というお話。
- mongrelからpassengerへ移行してきている。
- 理由: 再起動が楽、パフォーマンスもよい。
- Ruby Enterprise Edition を使っている。
- Xen上でRailsを動作させている。
- webとappだけ仮想マシンに載せている。
- メモリ:16GB, CPU:Quad x 2のハードウェアに最大13VM(割当メモリ各1GB)
- mongrelの最大インスタンス数はメモリ1GBで10, 2GBで24
- よくある注意事項
- 無意識にActiveRecordを使ってパフォーマンスに問題が発生しがち。
- ログのローテーションを忘れがち。
- Xen上ではひとつのVMがスワップを使いだすと、他のVMにも影響する。mongrelの定期リスタートや監視が必要。
遠藤 侑介氏「concov: 時系列に注目したテストカバレッジビューア」
テストカバレッジを時系列で把握することで、テストがないコードの追加やカバレッジの低下を可視化するツールconcovの紹介。
参照: http://d.hatena.ne.jp/ku-ma-me/20090708/
GCのお話。
Ruby Enterprise Editionで行われている改善を本家に採用できないか検証したが、「forkが頻繁に発生しないようなアプリだと逆に遅くなる」とのこと。ちょっと期待しちゃいました。
3日目は遅刻&早退+体調不良でセッションの内容があんまり頭に入らなかった…。
私は去年参加した時と今回で勤めている会社が違うのですが、そのせいもあって前回とは違った聞き方をできたような気がします。少しだけ、事前に目的意識を持ったり、今後の取り組みへの判断材料を得たりできたかな。
今年も貴重な体験となりました。ruby会議実行委員会のみなさん、rubyコミュニティのみなさん、ありがとうございました。